当院では一見関係ないように思える、睡眠や食欲や二便の状態もお聞きします。
女性には月経の状態もお尋ねします。
理由は、それらは自分の意志ではコントロールできないもので、つまりはおからだの状態を如実に表しているからです。

からだの中が熱に偏っているのか冷えに偏っているのか、あるいはその熱や冷えがどの辺りにあって影響を与えているのかが、問診によって見えてきます。

ただ闇雲に痛いところだけにアプローチするのではなく、おからだ全体の状態を把握したうえで不調の原因にアプローチすることができるようになります。

当院ではおからだの状態をみるときに脈診をします。脈診をすることで五臓六腑の状態や、経絡の気血の状態などを把握することができます。

脈診は鍼灸師の中でも習得が難しい技術として知られていて、鍼灸学校の同級生でも脈診ができるのは１割程度でした。

これに加えて腹診や舌診をすると、問診と合わせてかなりおからだの状態がわかるようになり、より適切な施術ができるようになります。

問診や脈診をすることで、おからだの状態をしっかりと把握したうえで、施術をしていきます。

体質や状態は人それぞれで、同じ人はいません。
例えば、同じ胃の調子が悪い人ではあっても、冷えて胃の調子が悪い人と、余分な熱があって胃の調子が悪い人では、原因が違うので使うツボも違ってきます。
さらには冷えの量や熱の量によっても刺激の仕方が違ってきます。

そうした違いをしっかりと把握して、最適なツボと刺激量を選んで施術をしていきます。

からだの中には、口腔、胸腔、腹腔という3つの空間があります。
この空間の中には、胸腔だと肺や心臓、腹腔だと、肝臓、胃腸、腎臓、膀胱、女性は子宮や卵巣などの臓器が収まっています。

からだに不調がある方は、このからだの中の空間も狭くなっています。
例えば、胸腔が潰れて狭くなると呼吸が浅くなるため、疲れやすくなったり、自律神経が乱れやすくなったりします。
狭い空間でひしめきあっていると内臓も十分に働けないため、腹腔がせまくなっていると便秘や頻尿、生理痛などの不調につながります。

リンパケア整体では、この空間を広げて内臓が働きやすい環境を作っていきます。

からだのバランスが取れていないと、何とかバランスを取ろうとあちこちに余分な力が入ってしまいます。

自分では意識しない程度の余分な力でも、それが毎日毎日少しずつ積み重なっていくと、バランスが取れている人と比べて疲労が蓄積されてしまいます。
この疲労が何か月あるいは何年何十年と積み重なった結果、同じような仕事をしていても元気な人とあちこちが痛い人との差になるのです。

リンパケア整体では、バランスの取れた姿勢に導くことで、余分な力を使わなくなるので、動きやすく疲れにくいからだになっていきます。

不調のある方の筋肉は緊張して縮んで硬くなっています。
このような筋肉の状態では、筋肉がポンプの役割をしっかり果たすことができず、老廃物や発痛物質がどんどん溜まってきて不調を引き起こしてしまいます。

そして不調のある場所の筋肉だけでなく、本来からだを支える役割をする筋肉も緊張して縮んで硬くなっています。
そうなると、不調のある場所がいったん良くなっても、からだを支える役割をする筋肉が良くなっていないので、不調を繰り返しやすくなってしまいます。

リンパケア整体では、このからだを支持する筋肉を中心にゆるめていきます。