夏場でも冷えに注意!痛みでイライラするほどの寝違いの症例
はりきゅうマッサージ如水治療院の院長 湯地です。
当院で施術を受けられて良くなられた方をご紹介する症例ブログ、今回は寝違えた女性の症例です。
■来院された方:35歳 女性
■来院理由:寝違えてしまって首から肩にかけて痛い
来院までの経緯
寝違えてしまって、朝から左の首から肩にかけて痛む。
痛みのために、仕事中も周りに当たりたくなるくらいイライラしてしまう。
以前も当院を利用したことがあり、何とかしてもらいたくて仕事終わりに来院。
初回来院時の主な悩み
初回のカウンセリングでお聞きしたこの方のお悩みポイント
- 左の首から肩にかけて痛む
- 特に下を向いた時が痛い
- 仕事中も痛みのためにイライラしてしまう
- できるだけ早く何とかしてほしい
初回来院時のおからだの状態
- 左首の後ろから肩にかけて硬くなっている
- 下を向いたとき、左を向いたときに痛みが強い
- 肩甲骨の内側がこっている
- 足先がわずかに冷えている
- 脈は全体的に速く緊張した感じ
施術経過
■1回目
からだの状態を反映する脈が、全体的に速く緊張した感じ。
以前、この方を見させていただいたときは、もっとゆったりした感じであった。
脈が速くなるのは、熱がある場合や、からだのエネルギーが足りずに速く回すことで補おうとしている場合がある。
また、緊張した脈は冷えや痛みが強いときに出ることが多い。
夏場にもかかわらず足先に冷えがあることや脈の感じから、冷えが一つの要因となった可能性があるため、
「夜寝るときにクーラーをつけっ放しにしていませんか?」と尋ねると、
「ガンガンにつけている」との答え。
また、寝違いなどの筋肉の引きつりは、東洋医学的には「血」の不足からも起きやすい。
生理の影響もあるので、その点についても尋ねると、思い当たる節があるとのこと。
ちなみに東洋医学的には「血」が不足すると、イライラしやすくなると考えられている。
従って、もともと肩こりがあるところに、クーラーによってからだが冷えて巡りが悪くなったことと、筋肉を栄養する血の不足が重なって寝違いが起きたのだと考えられた。
施術方針
脈とおからだの状態から、からだが冷えたことと、筋肉を栄養する血の不足が重なって寝違いが起きたと考えた。
もともとある肩こりが原因の一つでもあるので、肩こりも取る必要があると考えた。
従って施術方針としては
①からだの冷えを取り巡りを良くする
②血の不足を補うツボを使う
③首、肩のこりを取る
この3つを中心として施術を組み立てることにした。
まずは、全身の状態を整えるために、血の不足を補い、冷えを追い出すツボにはりをした。
脈を確認したところ、それでも脈の状態がいまいち改善しないため、お灸を加えた。
これによって脈がやわらいできたため、うつ伏せになっていただき、首、肩、腰、ふくらはぎなど、硬くなっているところを中心に全身の巡りが良くなるようにはりをしたまま、10分ちょっと休んでいただいた。
その後、はりを取ってからだの状態を確認したところ、首の硬かったところもやわらいで、肩のこりも減ってきていたので、仕上げのはりをした。
仰向けに戻っていただき、脈を確認すると、最初とは全く違うゆったりした脈に変わっていたので、これなら大丈夫だという感触をもって、動きを確認していただいた。
首を動かしても痛みはなくなり、かなり楽になったとのこと。
セルフケアも最近サボっていたとのことだったので、からだを冷やさないこととセルフケアをすることでしばらくは様子を見てもらうことにして、治療を終了した。
院長から
最近は暑い日が続いていますが、夏場でも「冷え」による不調というものがあります。
クーラーやプール、冷たい飲み物や食べ物で身体を冷やし過ぎると、からだの巡りが悪くなり、思わぬ不調が出てきたりします。
今回の寝違いも、肩こりがあるところにクーラーによる冷えが加わって、首から肩にかけての巡りが悪くなり、そこに筋肉を栄養する「血」の不足が重なったことで、首肩の筋肉が引きつり寝違えてしまったのだと考えられます。
東洋医学的にみることができる当院の鍼灸施術は、このようにただ痛いところだけにはりをするのではなく、おからだ全体の状態を把握し良くすることで、症状の出ているところも良くなっていくように施術しています。
特に、脈診をすることで、おからだの状態も分かりますし、はりが効いているかどうかの判断も脈の変化をみることによって出来ます。
今回は脈診で確認したところ、はりだけでは足りないと判断して、お灸を追加したことがいい結果に結び付きました。
もちろん、この方が以前にも来られていたので、元のおからだや脈の状態を知っていたことも大きかったです。
お仕事にも影響が出るほどのつらい寝違いが、早く良くなるお手伝いができたことを施術者としてとても嬉しく思っています。
寝違いのもとには肩こりがありますので、寝違いや肩こりでお悩みの方は、当院の肩こりについて詳しく書いたページをご覧ください。
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