冬場のぎっくり腰の症例
如水(じょすい)治療院院長の湯地です。
当院で施術を受けられて良くなられた方をご紹介する症例ブログ、今回はぎっくり腰です。
■来院された方:49歳・女性
■主な症状:ぎっくり腰
来院までの経緯
来院日の朝、段差を降りたときに突然ギクッと腰にきた。
痛みが強いためにネットで検索して当院を見つけ、夫に車で送ってもらって来院。
初回来院時の主な悩み
初回のカウンセリングでお聞きしたこの方のお悩みポイント
- じっとしていると大丈夫だが、歩くと腰、臀部に痛みが走る
- 仕事や家事に支障が出るので、早めに良くなりたい
- 10年位前からの慢性的な腰痛がある
初回来院時のおからだの状態
- 腰の痛みのため、動きは恐る恐るゆっくりの状態
- 痛みを感じるのは仙骨部だが、その場所を触ったり押したりしても痛みは変わらない
- 仙腸関節に沿って硬結があり、その場所を押されると痛みが増す
- 腰全体が張って緊張している。志室というツボの場所が特に硬くなっている
- 肩甲骨内側も張っていて、慢性的な肩こりもある
- 脈診をすると筋肉を主る部分が緊張した脈
施術経過
まずはあお向けになっていただき、脈診を行う。
全体的に力はあるものの、筋肉を主る部分が緊張している脈だったので、この部分の緊張を取る肝経と胆経のツボを選ぶ。
同時に腰を主る腎経のツボも選穴。
この左右計6か所のツボに鍼をする。
再び脈診を行うと、緊張が取れていたので、脈のバランスが取れてからだの回復力を引き出せる状態になったと判断して、うつ伏せになっていただく。
まだこの時は、恐る恐るゆっくりとからだを動かす状態。
うつ伏せで、背中から腰、仙骨周囲の状態を確認。
ご本人は仙骨部が痛いとおっしゃっていたが、実際は仙腸関節の硬結のあるところを押すと痛みが増し、また腰全体も緊張が強い状態だったので、了承を得て、仙骨部ではなくこれらの部位の硬結と緊張をゆるめる鍼をした。
同時に腰全体を温める箱灸を置いて、約10分ちょっと、気が巡って筋肉がゆるんでくるのを待った。
また、主訴はぎっくり腰だったが、肩まわりの緊張も強く、そのため呼吸が浅くなりがちでリラックスできないため、この部分にもはりをした。(※当院では、基本的に痛いところだけでなく回復力を上げるため全身的に施術します)
置鍼後、はりを取っておからだの状態をチェック。
全体的に筋肉の緊張が軽減している。硬結部もいく分ゆるんできた感じ。
はりをしたところがゆるんできたため、相対的に他の部分の硬さを感じるようになる。
これはもともと腰痛があって、腰全体が硬くなっているような方に多い特徴。
一番硬いところ(今回のぎっくり腰のポイント)がやわらいだため、他の硬いところ(普段の腰痛のポイント)が目立つようになったという形。
仕上げのはりをして、あお向けに戻っていただく。
動きも最初と比べて随分スムーズ。
脈も緊張が取れた状態を維持しているため、快方に向かうと判断した。
痛みも減って、からだを動かせる状態になったので、最後に腰痛の原因になる大腰筋をゆるめるケアをお伝えして終了。
この方にいただいた感想
後日、嬉しいお手紙をいただきました。
「先日は腰の施術をしていただいて 本当にあれからどんどん良くなり 次の日の夜にはいつも通りお風呂洗いができました。
ありがとうございました。
腰痛予防体操も朝と夜2回行っています。とても調子が良い感じなので続けようと思います。」
院長から
当院ではこの方のように、ぎっくり腰をされて鍼灸に頼って来られる方が多くいます。
ぎっくり腰をされる方は、基本的には慢性的な腰痛があって、疲れがたまってきたり、冷えてしまったりした時に、ほんのちょっとしたはずみでぎっくり腰を発症します。
今回のケースは、
【1】脈のバランスを調整する
【2】原因となる部位を特定する
【3】原因となる筋肉の緊張をゆるめる
この順番で施術をすすめていきました。
この方のように、ぎっくり腰の痛み自体は、ほとんどの場合1~3回の施術で短期間のうちに良くなります。
ただ、慢性的な腰痛のある方は、放っておくとまたどこかのタイミングでぎっくり腰をしたり、腰痛を悪化させたりしてしまいます。
当院では、そうしたことを防ぐためのセルフケアをお伝えしています。
定期的な施術でからだの状態を良くしながら、セルフケアでその状態を維持していくことで、心地良いからだで日々を過ごしていただければと思います。
腰痛でお悩みの方は、腰痛について詳しく書いページをご覧ください。
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